ヒューマンドラマ 映画の感想

映画『火花』の【あらすじ・感想】気になる評価や結末は?

『火花』(2017)はピース又吉直樹の芥川賞受賞作である小説『火花』を映画化した作品。

ちなみに原作の『火花』は累計発行部数は300万部を突破するという売り上げを記録し、芥川賞受賞作品として歴代第1位になっています。

監督は板尾創路、主演は菅田将暉と桐谷健太のW主演、ヒロインに木村文乃。

徳永の相方として芸人の川谷修士(2丁拳銃)がキャスティングされました。

お笑いを舞台にした人間ドラマ『火花』(2017)について、あらすじと感想、評価や結末を紹介していきます!




映画『火花』(2017) の作品・キャスト情報

作品情報

タイトル 火花
公開年 2017年
上映時間 121分
ジャンル ドラマ

 

キャスト情報

監督 板尾創路
脚本 板尾創路/豊田利晃
主演 菅田将暉(徳永)
出演1 桐谷健太(神谷)
出演2 木村文乃(真樹)
出演3 川谷修士 (山下)
出演4 三浦誠己(大林)
出演5 加藤諒(鹿谷)

 

映画『火花』(2017)のあらすじ

©︎東宝

 

売れないお笑いコンビ・スパークスの徳永は、先輩芸人・あほんだらの神谷に熱海の花火大会の営業で出会う。

天才肌である神谷に惹かれ、徳永は神谷の弟子にしてもらうことに。

しかし、神谷はそこでひとつだけ条件を出す。

それは「俺の伝記を作って欲しいねん」という願いだった。

その日から神谷との日々をノートに書き始めた徳永は、神谷と過ごす時間が増えていく。

「笑いとは何か」を追求する徳永と神谷であったが……。

 

映画『火花』(2017)の感想

©︎東宝

 

お笑い芸人の裏が見られる

 

原作の『火花』でも芸人の裏側が見られましたが、映画では原作にはなかった裏側も見られます。

特にネタ合わせやオーディション、舞台袖の場面は「お笑い芸人はこんなことやっているのか」と意外な発見をしたような感じ。

ちなみに映画では吉本芸人もちらっと出演しています。

ジェラードンとゆにばーすしか分かりませんでした……。

お笑いが好きな人には楽しめる作品かと思います。

 

特に何も印象の残らない映画

小説との違いはほとんどなく、良い意味でも悪い意味でも原作を忠実に再現した映画。

というのは、原作の『火花』は徳永の心情を丁寧に描いていたからおもしろかったり、評価されたりしたわけであって、それをそのまま映像化してしまうとあまりおもしろさを感じませんでした。

本作で印象に残っているのは徳永が神谷と飲んだくれてるということだけ。

ストーリーまでも忠実に再現するのではなく、もう少しひねりを加えてある程度のストーリー性を出して欲しかったです。

そうすればもう少しおもしろい映画になったのではないかなと思いました。

 

スパークスの解散は胸に迫る

 

しかし、全てがダメということはなくて、感動する場面もありました。

それはスパークスのラストライブ。

このシーンは原作の『火花』にもありましたが、徳永の相方である山下が芸人を引退するということで、スパークスのラストライブが行われます。

その漫才のなか、徳永が逆の意味の言葉で、相方のことや漫才のこと、お客さんのことについて感情を爆発させながらしゃべるシーンは胸に迫りました。

直接的な言葉ではなく、あえて“逆の意味の言葉”で感謝や夢を語っていたところがグッときます。

本音を言わなかったのは、照れや恥じらいからなのでしょうが、そこに徳永の人間性が見られたというか、漫才師であろうとした姿に感動。

スパークスの2人がどれだけ漫才に懸けてきたのかが分かります。

原作『火花』の名場面を見事に再現してくれました。


映画『火花』(2017)の結末

©︎東宝

 

映画版『火花』(2017)の結末は小説との違いが多少ありました。

借金まみれになって逃亡していた神谷が徳永と久しぶりに再会した時、神谷は笑いをとるため、胸がFカップになるほどシリコンを入れて巨乳になっていたという衝撃のラストはそのまま。

そこから熱海に行ってからが多少の違いがあります。

映画は居酒屋で「漫才やろうや!」ということになって神谷がネタを語るシーンで終わります。

一方、小説は居酒屋のあと、神谷が露天風呂に入り、「おい、とんでもない漫才思いついたぞ」と言って、全裸のまま飛び跳ねて乳房が揺れるという最後になっています。

映画では全裸のまま乳房が揺れるシーンが撮れないため、居酒屋の場面で終わらせたのでしょう。

無難な結末になっていました。

 

映画『火花』(2017)の評価

©︎東宝

 

映画『火花』(2017)の評価を紹介していきます。

レビューサイトでのレビューをいくつかまとめると、

 

愛情や友情や夢や現実、全てが内含されていて、こんなに真っ直ぐに、悩み葛藤しながら生きたいと思った。

映画では主人公の二人は大阪生まれだけあり、そしてアクの強さから、これ以上ない完成度の高さ。

作中いろんなドラマがあって終始飽きない。又吉直樹と板尾創路の才能に驚く。傑作と思う。

 

という評価がありました。

全体的なレビューを見てみると、賛否両論と言った感じ。

高い評価もありますが、「面白さが分からなかった。」「真剣に観たのに全然感動しなかったなんぞこれ。」「面白いってわけでも無く、感動するわけでもない」という低評価も多くあります。

ちなみに3つの映画レビューサイトの平均点数は5点満点中3.2。

個人的には3.0くらいかと思います。

原作と映画どちらがおもしろかったかといえば、原作のほうです。

 

映画『火花』(2017)のまとめ

©︎東宝

 

漫才に青春を捧げる神谷と徳永を描いた『火花』(2017)。

芸人の裏側や漫才に対する熱い想いを見せてくれました。

作品に対する賛否両論はありますが、お笑いが好きな人やお笑い芸人を目指している人、菅田将暉と桐谷健太ファンは楽しめるかと思います。

芸人の師弟関係ってなんか素敵ですね。

 



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