
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』はタイムループを取り入れたSFアクション映画です。
機動スーツを身にまとい、「ギタイ」と呼ばれる宇宙からの侵略者と闘う人類を描きました。
原作は日本のライトノベル『All You Need Is Kill』。
さて『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ではラストに疑問を抱く人が多いようです。
そこで本記事では『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のラストがどうなっているのかを考察していきます。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の作品・キャスト情報
作品情報
原題 | Edge of Tomorrow |
公開年 | 2014年 |
上映時間 | 113分 |
ジャンル | SFアクション |
キャスト
監督 | ダグ・リーマン |
脚本 | ダンテ・W・ハーパー、ジョビー・ハロルド |
主演 | トム・クルーズ(ウィリアム・ケイジ) |
出演1 | エミリー・ブラント(リタ・ヴラタスキ) |
出演2 | ビル・パクストン(ファレウ曹長) |
出演3 | ブレンダン・グリーソン(ブリガム将軍) |
出演4 | ノア・テイラー(カーター博士) |
出演5 | キック・ガリー(グリフ) |
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のあらすじ

ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
「ギタイ」と呼ばれる宇宙からの侵略者により、人類は滅亡の危機にさらされていた。
ウィリアム・ケイジ少佐はブリガム将軍の反感を買ってしまい、戦地へ送られてしまう。
ケイジが配属されたのはJ分隊だった。
機動スーツを着させられたケイジは、飛行機に乗せられ戦地へ向かうことに。
ギタイと戦うケイジであったが、機動スーツをうまく使いこなすことができなかった。
そんな中、自爆用の地雷を使い、なんとかアルファ・ギタイをたおしたケイジであったが、ギタイの血をあびて死んでしまう。
しかし、目を覚ましたケイジは過去に戻っていた。
ケイジはタイムループを繰り返しながら、強くなっていくが……。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の感想

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SFアクションがカッコいい!
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』はSFアクションがカッコいい映画です。
なんといっても本作の見どころはポイントはSFファンの心をくすぐるような機動スーツでしょう。
これはもうお金のあるハリウッドにしかできません。
アクションだけでなく、映像もド派手です。
戦場では飛行機が落ちてきますし、派手に爆発音が鳴り響きます。
そして、本作の敵である「ギタイ」。
圧倒的リアルな戦場を観ているだけでハラハラドキドキ。
ケイジを演じたトム・クルーズは相変わらずいいアクションを見せますが、リタを演じたエミリー・ブラントも負けてません。
ソードを使ってバッタバッタとギタイを切り刻んでいく姿に惚れます。
本作ではこれぞハリウッドというアクションとド派手な映像を楽しんでください!
タイムループ映画でもある
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』はアクション映画でありながら、タイムループ映画でもあります。
主人公であるケイジはギタイの血をあびたことでタイムループする能力を手に入れました。
このタイムループが本作の肝になってきます。
ケイジは死ぬことによって何度もタイムループしてリセットできるのです。
最初は雑魚キャラだったケイジが何度も死んではリセットをくりかえすことで強くなっていく姿にハマっていきます。
ラストはタイムループがよく分からんことになってますが……。
ラストについてはこの後、考察しているのでぜひ読んでみてください。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のラストはどうなっているのか?

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ここではネタバレを含みますのでご注意ください。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』はラストで「?」になる人も多いのではないでしょうか。
ここではそんなラストの疑問点を考察していきます。
考察するポイントは以下の3つ。
- なぜラストはタイムループして過去に戻っているのに、ギタイは全滅しているのか?
- なぜラストだけタイムループの始点が違うのか?
- ラストはハッピーエンドにしたかっただけ?
ではひとつずつ考察していきます。
①なぜラストはタイムループして過去に戻っているのに、ギタイは全滅しているのか?
おそらく多くの方がラストでこんな疑問をもったのではないでしょうか。
今までの理屈からすると、タイムループするならまた同じポイントに戻るはずです。
そして起きたできごとはすべてリセットされるはず。
ということは、オメガ・ギタイも戻っていなければおかしいですよね。
しかし、そうはなりませんでした。
なぜラストだけタイムループが違うのか。
その理由はアルファの時間は戻せても、自分の時間は戻せない、からだと考えられます。
今までのタイムループはアルファを再生させるためでした。
しかし、ケイジにより本体であるオメガはやられてしまいます。
結果、オメガは消滅し、自らの時間は戻せないためそのまま死んだことになったのだと思います。
ケイジがタイムループしたのは、オメガの血にやどっていたタイムループさせる能力をあびたから(オメガとアルファの血は同じだと考えられる)。
よってケイジの世界だけがタイムループし、オメガが死んだ事実は戻らなかったと考えられます。
オメガの能力は完璧ではなかったということですね。
②なぜラストだけタイムループの始点が違うのか?
ラストだけタイムループの始まるポイントが違いました。
今までのタイムループは基地で乱暴に起こされるというものでした。
しかし、ラストはヘリコプターのなかで目覚めるというもの。
なぜラストだけタイムループの始点が違うのか。
その理由は一度、タイプループの能力を失ったからだと考えられます。
ケイジは輸血され、能力を失ったと言ってました。
しかし、ラストで新たに血をあびたケイジはタイムループ。
新しいタイムループの始点ができたと考えられます。
タイムループの始点がどうやって決まるのかは謎のままでしたが。
③ラストはハッピーエンドにしたかっただけ?
そもそも監督・脚本家らがハッピーエンドにしたいため、無理矢理あのようなラストにした可能性もなきにしもあらずだと思います。
普通というかあのままいけば、ケイジがオメガをたおして、めでたしめでたしで終わりです。
しかし、製作陣は「これだとおもしろくない」と考えたのではないでしょうか。
ひとひねり必要だと。
なんとかハッピーエンドにするため、混乱するようなラストになった可能性もあります。
「ハッピーなら多少の欠陥はいいだろ」と考えたのかもしれません。
いわゆるご都合主義であり、考察など無意味だというわけです。
難しいことは考えず、観たままを楽しめべき作品なのでしょう。
確かにラストはケイジとリタが再会するほうが後味いいですよね。
個人的にはこのラストでよかったと思います。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の評価

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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の評価はどのようになっているのでしょうか。
実際に映画のレビューを見てみましょう。
激しいアクションで迫力もあり、それに加えてタイムリープという面白い設定があり、とても楽しめました。
タイムリープものの映画ではダントツで面白かったです。序盤から映画の中に一気に引き込まれ、展開も早くハラハラ感もあります。
ストーリーもアクションも良い。シリアスとコメディのバランスも良い。本当に面白い映画でした。
という評価がありました。
「タイムリープものの映画ではかなり面白い」という声が多かったです。
全体的に評価が高く、低評価の意見はほとんどみられません。
万人受けする映画という感じですね。
映画レビューサイトFilmarksの点数は5点満点中3.7となっています。
【まとめ】『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のラストは複雑

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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のラストを中心に書いてきました。
ラストを考察すると、いろいろと矛盾点がでてきますし、どれもスッキリしません。
やはり「ハッピーエンドにしたかった」というご都合主義なだけなような気がします。
しかし、私が書いた説が正解というわけではないので、自分なりに考えてみるのも面白いかと思います。
本作はテンポはいいですし、タイムループの使い方(見せ方)はとてもうまかったです。
特にアクションは最高!
ハラハラドキドキもできますし、誰にでもおすすめできる映画です。
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